綱領と基本原則

綱領

  • われわれは産業社会の改革者としての誇りと勇気をもって、労働者の経済的、社会的、政治的地位の向上をはかる。
  • われわれは民主主義を育成強化し、人間の尊厳が擁護される福祉社会の建設を目指す。
  • われわれは社会正義を運動の基調とし、自由、平等、公正の実現に努力する。
  • われわれはあらゆる外部の権力ならびに勢力の支配介入を排除し、労働者のための強固で自由な組織を確立する。
  • われわれは内外の労働者との連帯を強化し、互助互恵の精神に立って世界の平和と繁栄を追求する。

運動の基本原則

われわれの運動を積極的に進めていくために、全組合員の同志的団結をさらに深めるとともに、つねに行動の鏡とすべき運動の基本原則を確認しておきたい。

1.立党の精神を忘れぬこと

 組合の使命は、組合員の賃金、労働諸条件を安定向上させ、生活を改善していくことである。
このために決定した基本綱領と組合規約は、つねにわれわれの行動の鏡でなければならない。

2.組合民主主義を守ること

 自由にして民主的な組織、即ち組合民主主義を守る努力が、真に組合員による組合員のための組合組織になる道であろう。組合結成当初のスローガンに、「明るい組合、明るい生活」というのがあるが、信頼と同志愛に結ばれた暖かい人間関係が組織を守り、幸せをひろげる力になる。

3.現実的であること

 労働組合が観念論にはしり、あるいは近視眼的になっては、組合員の利益を守ることはできない。
長い見通しと適確な判断により、つねに現実を見つめ、現実にしたがって問題の解決をはかってゆくことが必要である。

4.良識と合理性を貫くこと

良識が通り合理性が貫かれること、それはいたずらに高邁な理論をもてあそんだり、理屈をこねたりすることではない。われわれ労働者の常識にしたがい、労働組合の立場からスジを通すよう努力すること、つねに合理的であるよう心掛けることである。

5.つねに進歩すること

 組織が古くなり平和が続くと、官僚化したり、マンネリズムにおちいったりする危険がある。われわれは固定観念にとらわれることなく、つねに時代の進歩に合わせて、考え方も活動も進歩させてゆかなければならない。

6.相互信頼を理想とする

 不信と争いのなかからは真の幸福は生まれない。労使が互いに姿勢を正し、信頼関係を維持し、さらに深めてゆくこと、そのためにそれぞれの立場における責任を果し、互いに信頼に値する組織であるよう努力することが必要である。

7.源泉の増大と分配の確保

 われわれは組合結成にあたって経営体制と労使関係の正しい理解から出発して、今日の繁栄を築いてきた。生産性向上のための経営協議会活動や職場における日常活動は、われわれの生活をよりよくするための欠くべからざる柱であるし、正当な分配を確保するには強固な組合の正しい活動が必要である。
企業の繁栄と組合組織の長期安定体制は、組合員の幸福をひろげてゆくための鍵である。